今回は合併と事業譲渡についてのお話です。
佐山ゼミで『M&Aのグローバル実務』を読んだのと、夏休み中に『実践 M&Aマネジメント』を読んだことから、この授業はとても理解がしやすいですねー
この手の話は全体像を理解したあとに各論をもう一度聞くと比較ができてすごいわかりやすいです。服部先生もいまはわからなくても、実務でやるときには必ず参考になるはずと力説してました。
まず冒頭で前回の復習ということで発行済株式の取得と第3者割当増資について説明がありました。
契約上の地位の移転や、瑕疵の引継ぎリスク、売却益課税の有無、繰越税務損失の引継ぎ、税務償却暖簾の計上などの両者の違いが説明されました。
日本の税法はいまだに連結を意識していないため、暖簾が連結財務諸表にしかのってこない連結暖簾は税法上は償却費と認識されず節税効果が働かないというのは、非常に理解がしやすく単独暖簾との違いをすっきりと理解できました。
後半は合併と事業譲渡について、おのおの20項目くらいにわたって詳細な特徴が解説されました。せっかくなのでポイントを拾っておきましょう。
合併においては権利義務は原則として継承されるため、契約とはすべて有効。ただしライセンスなどの許認可は根拠法の規定に従うということで、普通は取り直しになるんだそうです。なので、教科書などでは必ず新設合併と吸収合併は並列で扱われるものの、ほとんど新設合併が行われることはないんだと。
会社法施行から合併期日という登記日の概念がなくなったそうです。登記については第三者への対抗要件となるとのこと。この辺はビジネス実務法務の試験勉強でやったので、結構すっきり理解できました。
あとは、「債務の履行見込がある=債務超過でない」ということや、対価の柔軟化などなどが説明されましたねー
事業譲渡についても同様に詳細にポイント説明がなされました。
ただ一番のポイントはレジュメに書いてあるメリットデメリットですね。権利義務が包括承継されずに個別調整が必要なため事務負担が膨大だけど、瑕疵の引継ぎが限定でき、税務上償却可能な連結暖簾が計上できる。このメリットとデメリットのトレードオフが事業譲渡をするかどうかのポイントなんですなー
しかし、今回の授業は『実践M&Aハンドブック』と内容がかなりかぶるなー
出席点があるから出席しますが、いまのところ読んでれば十分なようにも思えます。(笑
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