今回と次回はM&Aをめぐる裁判例を取り扱うのですが、今回のテーマはずばりブルドックソース事件です。wikipediaによれば
『ブルドックソース事件(ぶるどっくそーすじけん、最決2007年(平成19年)8月7日)とは、いわゆる買収防衛策のうちポイズン・ピルが有効と認めた最高裁判所の判例がなされた訴訟(仮処分命令申立て事件)。』
ということで、ポイズンピルの法的有効性が初めて認められた事件なんですね。更に岩倉先生が実際にブルドック側の弁護士として対応した案件なので、「さすがにボクの講義で扱わないわけにもいかない」とのこと。(笑
海外で言うところのユノカル判決に相当する大事な案件なわけですね。
さて講義では、本件の重要ポイントである「新株予約権における株主平等原則」と「著しく不公正な発行にあたるか否か」の2点について、東京地裁、東京高裁、最高裁がどのように判断したかを比較して説明がなされました。
各判例の詳細は書きません。難しいし退屈なので、詳細は商事法務とか詳細は後述の会社法であそぼ。のページを読んでもらうとして…(苦笑
講義で配布された西村あさひが各判決をまとめた資料はわかりやすくていいのですが、ネット上では入手できないようです。
このようなM&A実務における判例というのがどのように作られていくのかをよく理解することができましたね。岩倉先生の、本件の判例がどこまで汎用性があるかは議論の余地があるが、大枠については今後も継承されていくだろうとのこと。まさにユノカル判決に相当するわけですね。
ちなみにこのブルドックソース事件での買収防衛策については、M&A国富論などでは「照っていて金い裁判で負けないことを追求した設計」、最高裁の判例は「結果として日本の買収防衛の実務に関して大きな混乱とマイナスの影響をもたらしました」とネガティブに書かれています。確か企業価値研究会の報告でも、買収者に金銭供与するのはよくないと言ってた気がします。
というように、最高裁の判例が出たためいまさらな部分もありますが、岩倉さんの設計したポイズン・ピルはビジネスマンとしては最高傑作ですが、最終的な評価については歴史の判定を待つ必要がありそうですね。とはいえ、現行法上では立派な防衛策であることは間違いなく、岩倉先生が同義的に悪いわけでもなんでもないので、そこは勘違いなきように。
前述のM&A国富論を是非とも読んでくださいな。
また、ブルドックソース事件については、ブログ等でも沢山書かれてます。
ブルドックソース事件最高裁判決:Jemのセキュリティ追っかけ日記+α
会社法であそぼ。: ブルドック最高裁
前者は最高裁の株主平等原則の解釈が簡単にまとめられています。後者は有名な会社法であそぼの記事ですね。長くてしんどいですが、しっかりと読み込むと勉強になりますので是非どうぞ。最高裁だけ読みましたが、地裁や高裁の判決についても詳しく書いてますね。
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